本人訴訟してみた

本人訴訟

キャンピングトレーラーを購入しようとしていましたが、納期が守られない、連絡が無いなどでキャンセルを申し出ました。
しかし、メーカーさんは一切キャンセルに応じてくれない。
手付金も返却されないので、仕方なく訴訟に踏み切りました。
売買契約の解除の訴訟は調べてもわかりづらかったので、自分の経験を残しておきます。

目次

資料作成

訴訟するには訴訟に至ることの証明が必要です。
訴訟=相手と食い違い解消できない状態なはずです。
自分の場合は、キャンセルして手付金を返してもらいたいけれど、相手はキャンセルに応じないと1点張り。
法律的には、購入者(自分)=債権者で販売者=債務者となります。
今回は納期遅延による債務不履行により売買契約の解除とそれに伴い原状回復として手付金の返還請求の裁判になります。
ざっくりかみ砕いてみると、納期が4カ月と書いてあったし、今年のGWに間に合わせたいのに、「納期遅れます~」だけで納期提示なしでGWにも間に合わないから約束違反ですよね?
だから、もう要らないです。手付金返してください!っていう訴えです。
必要だと思われる資料は4点。

  • 相手が法人のため、会社の登記簿。
  • 注文書お客様控え
  • 振込明細(ネット銀行で明細を閲覧できる期間を過ぎていたので入出金明細で代用)
  • 事の経緯を記した経緯文
  • 訴状

経緯文は消費生活センターに相談したときに作成していたのでそのまま使用しました。

提出先

自分が訴訟を起こした裁判所は簡易裁判所になります。
140万円を超える民事訴訟は地方裁判所になりますし、60万円以下の訴訟は簡易裁判所でも少額訴訟となり、1回の審理で終了するそうです。

必要なもの

準備した資料とお金です。
訴訟を起こすにはお金が必要です。
民事訴訟の手数料は訴訟した額の1%と考えていいでしょう。
また、手数料のほかに郵便経費として切手を納付します。
そして、念のため認印も持っていきました。

提出後

提出したときに書類のチェックはしていただけますが、実際に受理されたら電話がありました。

訴状を受理したことと、初回の裁判日程の調整の2点についてでした。
初回日が電話で決定したのち、FAXにて期日請書が届いたので受領書にサインと捺印をし同じくFAXにて返送しました。
このやり取りは裁判官の方ではなく、担当書記官の方でした。
それにしてもFAXでのやり取りがまだ役所関係では根強いものがありますね。
初回日はこちら(原告)と裁判所で日程を決めて、相手方(被告)の予定などは聞きませんでした。
日程確定後に裁判所から訴状や第1回口頭弁論期日などの書類が郵送されます。
相手方に書類が届いたら訴訟成立となり、裁判が始まります。

答弁書

被告に訴状が届いたら、答弁書を期日までに提出するように記載されています。
しかし、今回の被告であるキャンピングトレーラーのメーカーさんは答弁書の提出をしませんでした。
訴状提出から1か月以上の期間が経った第1回口頭弁論に出廷してきたものの、書類の提出は無し

第1回口頭弁論

第1回口頭弁論当日になっても答弁書が届かず、開廷となりました。
答弁書を提出せずに口頭弁論期日に欠席した場合,訴状(又は支払督促)に記載されている事実を認めたものとして,欠席のまま,原告の請求のとおりに判決されることがあります。
とのことで、出廷しなかったら終わりだな!と少しだけ期待してましたが、出廷してきました。
ジーンズで。一応、相手方はメーカーの社長さんです。
法廷にジーンズというラフな姿で出廷してきました。
原告席に座ろうとするし、裁判官からの「訴状を読まれて間違いないですか?」の質問に対して、「ほとんどは合ってます」と!!
さらに「間違いは無いですか?」と再質問されたのに対して「間違いないです」と答弁しました。
裁判官がさらに「請求の原因1から5まで間違いないということでいいですか?」と質問します。
それに対しても「はい、間違いないです。」と。
答弁を聞きながら「じゃあなんで返してくれないんだよ?」と思ってしまいました。
裁判官は進めます。
「そうすると、支払いということになりますが、一括の支払い・・・」
そこで相手方は言い訳を始めます。
「いや、ただこちらとしてもゴニョゴニョ、キャンセルはできないと言っている。」


要領を得ないので、裁判官が論点整理し始めます。


一つ一つ確認していきます。
手付金は受け取っている
納期になっても納品されず、納期の提示もされなかった。
キャンセルした勝手にキャンセルされたが困りますと言った。

「キャンセルに応じられない理由を稟議書面と、原告にも出していただきますが、事実関係を時系列に従って陳述書として出してください。」

陳述書の提出を双方にめられて第2回期日の選定がありその日は終了しました。

陳述書の作成

陳述書を作成するにあたって、裁判官から言われた「時系列に沿って経緯文書かれているので、次回は思いを込めて書いてくださいね。」を意識して書くように気をつけました。
でも、相手のことを悪く書くのではなくあくまでも、自分の思いを簡潔にわかりやすくを心がけて書きました。
とても考えてA4用紙3枚にまとめたものを陳述書として第2回期日の1週間前にFAXしました。
こちらは訴状も訴状内容を記した経緯文も提出しているのですが、答弁書も陳述書も受け取っていないので相手の言い分がわかりませんでした。
そのため、届いてから陳述書の提出をしたかったです。
しかし、2回目期日の1週間前の午前中の段階で連絡が無かったことから、提出することにしました。

第2回目口頭弁論日


初回からほぼ2か月後の第2回口頭弁論日当日。
夫婦で出廷。
開始時間になり、本人確認がされ書記官の方から答弁書が渡されました。
相手方は第2回口頭弁論日当日に裁判所へ答弁書をFAXして出廷しませんでした
第1回のときに裁判官から言われた陳述書は出さずに、本来なら訴状と共に期日が設定されていたであろう答弁書が、2回目の当日に送られてくる。
しかも、裁判官も首をかしげる内容でした。
「答弁書」と書いてはあるものの、こちらの訴えていることとまったくかみ合わないのです。
「陳述書」とキャンセルを認めない証拠の「稟議書」を提出していれば結審になったようなのですが、相手の言い分が聞けてないとのことで、もう1回弁論日を設けることでこの日は終了しました。

答弁書に対する反論

第3回口頭弁論の前に、どうしても「答弁書」の内容に反論したいところがあり「主張書面」を作成しました
「答弁書」にこちらが提出した「陳述書」の内容の反論が記載されていたので、それについての反論です。
「陳述書に「〇月に〇〇とのことであるが」と書いてあったがそれは違います。」
と書いてあったのですが、 「〇月に〇〇」とは、相手方からのメールで分かったことでしたので、メールを証拠書面として「主張書面」を作成しました。
しかし、そんな細かいことは本当はどうでもいいのです。
お金さえ返金してくれれば終わるのに・・・。そんな気持ちで書面を作成していました。

第3回目口頭弁論日

今回も夫婦で出廷。
相手方は今回も欠席でした。
しかも、何か英文で書かれた書類を提出してきたようで、裁判官も困った様子でした。
「この件に関して英文の書類が届いたのですが、内容的にはデザイン料にUSドル表記でいくらかかったかなどが書かれていると思われます。ただ、まだ納品はされていないですよね?」
「まだ納品されていませんし、連絡もありません。」
「そうしますと納期遅延による債務不履行で間違いないのですが、相手方がこのような書類を出してくるということは控訴する可能性が高いと思われます。もう一度口頭弁論を行い、そこで話し合って解決した方が長引かないと思われますが、どうでしょう?」
判決ではなく、和解にした方が手付金をしっかり払ってくれるだろう。との見解ととらえました。
ですので、あと1回口頭弁論を行うことが決まりました。
第4回目口頭弁論は今年最終月の12月に行われます。

第4回目口頭弁論日

今回で解決することを願いつつ夫婦で裁判所へ。
法廷に行くと、やっぱり相手方は来ていませんでした。
ほぼ、欠席裁判状態ですね。
こちらとしては、相手方も出てきてもらって和解できることがあればいいなぁと思っていましたが最後まで欠席で終わりました。
今回で「結審」となりました。
最後は訴訟内容の確認です。
契約日納期キャンセル申し出日付債務不履行による損害賠償請求であることを確認され終了。
判決は来月出ますが、出廷する必要はなく郵送で届くそうです。

それにしても、手付金を返還せず出来上がった連絡もないのですが、キャンセルを受け付けない、お金返さない、トレーラーも渡さないってことなのかな?
でも、出来上がったものは某アウトドアフェスに出展していたようだけど?
デザイン料請求されるとなると1点モノのわけなので他で出しちゃいけないよね?
もし、1点モノでうちのものになるものを勝手に出展してるとなると大変じゃない?
きっとなんにも考えてないんだろうな。

判決

判決が出ました。
1 被告は、原告に対し、100万円を支払え。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
3 この判決は、仮に執行することができる。

全面勝訴です。
裁判所の判断として、こちらの主張がすべて認められていました。
しかも、仮執行文をつけてもらうことができました。
(仮執行文をつけた判決をもらえると、確定までの2週間を待たずに強制執行ができるようになります。気になる方は詳しく調べてみてください。)

しかし、判決が出たからと言って裁判は終わっていないのです。
・・・家に帰るまでが遠足ですってよく言われましたよね?
そうです。
返してもらうまでが裁判なんです。

改めて返還を請求

判決で「払いなさい」と言われてすぐ払うようなら裁判になって無いわけで・・・。
判決日から10日後、判決文が届いたであろうと思ったのでメールで請求しました。
「判決が出ましたが、いつまでに払ってくれるか返信してください。」と。
想定してましたが、この業者返信がありません。
数日後に再度メールを送ります。
「返信なければ、判決文にある通り強制執行手続きに移行します。」
裁判になった時も、「返金が無ければ訴訟手続きに移行します。」で実際に裁判を起こした経緯があります。
これで返信なければ本当に強制執行だなぁ・・・やだなぁ・・・めんどくさいなぁ・・・・。
手続きについても調べて、すぐに動けるようにしていました。
催促メール後、1日たたずに「〇日までにお支払いいたします。」との返信メールが届きました。
返事を悠長に待っていたら返してもらえなかったかもしれないです。
そしてその期日の15時ギリギリに支払いが確認できました。

こうやって裁判が終わりました。

本人訴訟まとめ

本人訴訟はやればできるし、こんな結果が分かっているような裁判は弁護士さんにおねがいするまでもないかな?
弁護士費用だけかかって、回収できないなんてこともあり得るので。
ただ、時間はかかるし労力も気力も使い果たします。
できればこんな経験もうしたくないです。
こんな業者と取引しないようにきちんと調べてからにしようと心に決めた出来事でした。

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